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グローバルな視点を身に着ける

読んだ本、雑誌、論文や観た映像作品の覚書き

アイ・イン・ザ・スカイ 観てきました

映画

本作品の見どころは3つです。(個人的に重要だと思ったポイント順に)

  1. ドローン攻撃における法的、政治的、軍事的判断のせめぎあい
  2. ドローン操縦者の葛藤(心理的描写)
  3. 観る側の価値観をも問われる1人の犠牲か80人の犠牲かの思考実験

 

本作品のあらましは

ソマリアとナイジェリアで自爆テロや銃乱射事件などを起こし、市民を殺しまくってるアル・シャハブってテロリストグループのリクルーター二人を、米英軍が手を組んでドローンを使って殺す」って感じです。

米英軍が協力と書きましたが、指揮を執っているのは英軍の大佐。

実行部隊は米軍です。

 

詳しくは公式サイトからどうぞ。

 

1が個人的には一番面白いポイントでした。

せめぎあいが発生した状況は、上述のテロ組織のリクルーター二人を殺害する場面です。(以下、思い出せる範囲で当時の状況を書きます)

 

二人を殺すだけならば問題なかった。

しかし、タイミング悪くこいつらがいるアジトのすぐそばで女の子がパンを売り始めてしまいます。

すると、こいつらを殺すためにドローンが発射するミサイル(ヘルファイア)の爆風が女の子を巻き込むかもしれない。

いわゆる付随的損害(Collateral Damage=CD)です。

 

無辜の市民を巻き込んでいいのか!ということで、ドローンの操縦士は攻撃を拒否。

しかし、現場指揮官は今を逃せばテロの連鎖は続くんだぞ!この少女一人と今後の数百、数千の命を救うことのどちらが重要なのか!!と功利主義的な持論を展開し、攻撃を指示。

彼女はその場にいた法務官(攻撃が人道法と今回の作戦の基準に照らして合法なのか否かを判断する人)を無理やり納得させ、更にCDを出す隊員にもCDE(Collateral Damage Estimates)を無理やり低い数値を出させてしまいます(本当は65~75%の確率で少女は死ぬとの計算を、45%にしてしまう)。

 

この2つの証拠を持って指揮官は本作戦の軍服トップの中将に連絡。

その中将は本作戦における攻撃の最終決定権を持つ法務大臣に攻撃を促す。

しかし、法務大臣も迷いに迷って決断できない。

 

彼が決断できない理由は2つ。

1つはCDで少女を巻き込んで死んでしまったら自分にとってまずい。

周知のことですが、米軍がグアンタナモ収容所やアルグレイブ刑務所で捕虜に拷問を行っていたことが発覚し、世界中から非難を浴びました。

本作戦のドローン攻撃で少女が死に、もしもその映像がYoutubeなどにあがったら、法務大臣の首は飛び、実刑をくらう可能性もある。

 

2つ目はテロリストがそれぞれ米国籍と英国籍を持っているということ。

もし、これが明るみに出れば、自国民殺しとレッテルを張られ、自分の政治生命が終わってしまうのではないのか、ということ。

それに米国民を殺すのは政治的にもまずくないのかと。

 

その場に国務長官は2つ目の点に関し、”もし、テロリストが自爆テロを起こし、数十人を殺せば我々の攻撃の正当性は絶対化される。しかし、我々の攻撃で少女が死ねば非難は免れない。政治的正当性の初期値が違う。だから攻撃はやつらがテロを起こしてからにしよう”という感じのセリフを言います。

 

更に副大臣はカント主義者で、”人の命を天秤にかけて、どちらかを選ぶ?それは道徳的に許されるわけない”と断固反対します。

 

ただ、最終的には

1つ目の点に関しては、ドローン映像の漏えい可能性が皆無に等しいことを中将が説き、クリア。

2つ目の点に関しても、外務大臣を通じてホワイトハウスに連絡。さっさとやってしまえ!と強烈なGoサインをもらい解決。

 オールクリアになりました。

 

ここにきて国務長官は賛成を表明。

しかし、副大臣はなおも反対を指示。

 

そこで中将が彼女に対して言います。

”この攻撃は法的にはクリアしている。政治的には(さっさと攻撃しないと今後の米英関係がどうなるか知らんぞ!とアメリカに脅されたので)待てない。そして、軍事的には(もちろん)待つ必要がない”と。

 

この言葉を受け、法務大臣はGoサインを出し、攻撃が実施される。

そして少女は、、、

 

という感じです。

この中の国務長官の政治的正当性の初期値の指摘はなるほど!と思いました。

 テロリストによるテロ攻撃の正当性の根拠は、キリスト教により歪められた世界に対するジハード、なわけですからそもそもマイナスからスタートしている。上りはすれど下がりはしない、ということです。

 

しかし、国家はそうはいかない。国際法を順守しなければならなず、ちょっとで逸脱行為が起こるとたちまちに非難される。しかも、それがテロリストの正当性を高める可能性もある。

 

だから、まずはテロリストに攻撃させて、しっかりと正当性を確保しないと攻撃できない、というわけです。

 

 

本作を観てから少し間が空いたので細かい描写は忘れてしまいましたが、大きな流れはこんな感じです。

 

これが(本ブログの目的を書いた記事を除けば)記念すべき一記事目になります。

慣れていないので文章の内容や構成の雑さが目立ちますが、これから頑張って成長します。1年後、この文章を見返した時に、どれだけ成長したのかを実感できているのか楽しみです。